病院はブラック?院内SE歴8年の僕が実情を詳しく解説します!

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✒この記事で解決できる悩み

・病院はブラックなの?詳しく知りたい!

・院内SEに興味あるけどあまり知らない世界だからちょっと不安…

・病院で働く院内SEに実情を聞いてみたい

この記事では上記のような悩みを解決します!

 

「病院」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?あまり華やかな感じではなく、どちらかというと保守的、閉鎖された環境みたいな印象じゃないでしょうか。

 

僕は前職でIT企業のSEを8年間していましたが、院内SEに転職してからわりとすぐにそういう面はあるなと思いました。

 

そもそも求められるものが一般企業のそれとは全く違うと言っても過言ではないと思います。この記事では、これから院内SEを目指す人に『事前に知っておいてもらいたい病院の実情』を解説します!

 

病院がブラックと言われる理由と病院で働くメリットについても解説していきますよ!どの病院にも言える事とは限りませんが、大きく外れてもないはずです。

 

院内SEへ転職を考えている場合はぜひ参考にしてくださいね!

 

管理人のプロフィール

✅ 院内SEとして8年以上勤務(前職は東証一部IT企業のSEを8年間)

✅ ブログ運営中(院内SEの役立ち情報や副業に関する情報を発信)

✅ その他にも色んな副業にチャレンジ中(FX、Webライター等)

 

 

病院がブラックと言われる理由6

いきなりですが結論です。病院がブラックと言われる理由は下記の6つです。

 

理由1:人間関係が8割だから

ぶっちゃけ院内SEの仕事は人間関係が8割です。

 

病院内にいる医師や看護師・その他の医療職のスタッフとうまくやっていけるかどうか?これが最大の課題です。

 

以前、僕の職場に高い技術を持つスタッフがいました。知識も豊富でデスクワークはこなせていましたが、コミュニケーションをうまく取ることができず、結局そのまま辞めていきました・・・。

 

良好な人間関係を構築し、それを継続していく。技術を身につけるよりもそっちを重要視しても損はないと思います。

 

理由2:技術よりも調整力が求められるから

病院が院内SEに求めるのは技術よりも調整力です。

 

これは言い換えると、何か新しいシステムを導入する場合に『各スタッフの意見を取り纏める』『スタッフの業務に落とし込むスキル』を指します。

 

例えば運用を変更する場合の話です。診療に関係する書類を今までの紙ではなく、電子化することになったとします。当然、その運用に関係しているスタッフには説明して承諾を得る必要がありますよね?例えば下記のようなイメージです。

 

☑ 事例

処方箋を紙から電子化する場合

1.まずは医師に概要と目的を伝える
2.承諾を得たら、次発行された処方箋を扱っている看護師に話をする
3.医師・看護師に承諾を得たら、その他の関係部署スタッフにも伝える
4.必要であれば運用委員会などでも議題に挙げて承認をもらう
5.電子化の運用開始

 

1~5が滞りなく進めば良いのですが、当然、意見が出たり反対される場合もあります。そんな時でもうまく調整して、反対意見に対しても落としどころを考えて納得してもらう。

 

この調整力が院内SEの評価を決める重要な要素になります。

 

理由3:トラブル時やシステム導入時は大変だから

激務というイメージはあまりない院内SE。でも例外もあります。主なケースは下記の2つです。

 

✅ 院内のシステムにトラブルが発生した場合

✅ 院内のシステムを導入(または入れ換え)をする場合

 

常に安定稼働をしている必要がある病院内のシステム。もし何かトラブルが起きると、診察や手術などの診療行為に支障をきたします。結果、患者に迷惑をかけてしまう為、病院の信用問題にも関わります。

 

院内SEはシステムが復旧するまでトラブルの対応に注力する必要があるので、夜間帯まで残って作業する場合も多々あります。

 

また、新しいシステムを導入する時や別のシステムに入れ換える時も同じです。

 

例えば十数年ぶりに電子カルテシステムを入れ換えるとします。電子カルテシステムとなると病院内のほぼ全てのスタッフが扱っています。システムの入れ換えだけでなく、当然、説明も必要になります…。

 

マスタとなる各種データを旧システムから新システムへ移行、入れ換えによる各機能毎の影響範囲の調査、スタッフへの操作説明、必要に応じたPC等の機器の調達など。考えただけでも大変そうですよね…。

 

この時ばかりは残業もかなり増え、僕の経験上、この時が一番大変でした😲

 

理由4:仕事の範囲が広いから

院内SEの仕事は多岐に渡ります。仕事の範囲はかなり広いと言えるでしょう。なぜなら病院の中で院内SEは便利屋と位置付けされることが多いからです。

 

どんな仕事があるのか下記に書き表してみました。

 

■ 院内SEの主な仕事

✅ PCの調達やトラブルシューティング

✅ ソフトウェア・アプリケーションのインストール(Office等)

✅ プリンタの調達やトラブルシューティング

✅ サーバ機器のメンテナンス

✅ 診療関連の文書作成や資料作成(またはそのサポート)

✅ 病院内のWifiの管理や調整

✅ 電子カルテベンダーとの折衝

などなど

 

パッと思いつくだけでもこれだけの仕事をやっています。「システム屋なのでシステムの事だけをしていれば大丈夫でしょ」では痛い目に合うかもしれません😲

 

理由5:最新のITスキルが身につきにくいから

最新のITスキルを身に付けたいと考えているなら院内SEはマッチしないかもしれません。

 

なぜなら病院はITリテラシーが低く、最新のシステム等を導入しても現場で使えない可能が高いからです。

 

実際に僕も話題のシステムを導入しようとした結果、現場には受け入れてもらえず、見送りになったことが多々あります。

 

個人的に学習して身につけることは出来ても、病院に浸透させることは難しいというわけです。

 

理由6:院内SE以外の仕事もすることがあるから

院内SEを事務系の部署に配属させている病院は多いです。

 

特に多いのは総務部。基本的に広報や対外的な折衝など担当する部署ですが、院内SEも病院内のシステム管理をしつつ、兼務で総務の仕事をサポートする。この体制で運営している病院も少なくありません。

 

院内SEのメリット3

では病院で働くメリットはないのでしょうか?院内SEとして8年以上働いている経験をもとに紹介したいと思います!

 

メリット1:働きやすい

院内SEはとにかく『働きやすい』職種です。

 

僕は前職でIT企業のSEとして働いていましたが、ぶっちゃけ全然違います。同じ職種だとは思えないくらいです。

 

常に納期があり、作成したプログラムやソフトウェアを顧客に納品することに追われる企業SE。それに対して院内SEは、病院内のシステムを『安定して稼働させること』が目的です。つまり、問題がなければ残業したりする必要もない、ということですね。

 

メリット2:出向や出張はほとんどない

病院にもよりますが、院内SEは出向や出張はほとんどありません。

 

なぜなら自分の病院内のシステム稼働が日々の業務なので、他所の病院に行く必要は基本的にないからです。

 

出張についてもシステムの展示会やスキルの勉強会などが年に1回あるかないかです。(もちろん希望を出せば行く機会は増えます)

 

スーツケースに荷物を詰めたり、移動に際に必要な煩わしい準備も必要ありません。

 

メリット3:安定している

院内SEの仕事は『安定している』ことも魅力の1つです。

 

「業績が悪く給料が下げられた」

「不景気に伴いボーナスがカットされた」

 

なんてことも病院で働いている以上はほぼありません。怪我や病気をすれば当然みんな病院に行きますし、まぁ10年後は分かりませんが、仕事がなくなることは早々にはないかなと。

 

院内SEのメリットは下記の記事で詳しく解説しています。興味がある場合はどうぞ!

 

院内SEのメリットは?一般企業のSEから転職した僕が分かりやすく解説

 

院内SEに向いている性格3つ

次に病院で働くのに向いている性格を紹介します。全部で3つです。

 

向いている性格(3タイプ)

向いている性格3つです。僕は院内SEとして働きながら多くの先輩・後輩を見てきたので、独断と偏見ではありますが語らせてもらいます☺

 

タイプ1:コミュニケーションを取れる人(得意である必要なし!)

コミュニケーションを取れる人は院内SEに向いていると言っていいでしょう。

 

なぜなら前述の通り、病院の仕事は人間関係が大きな割合を占めるからです。

 

ただ、勘違いしないで欲しいのは、決してコミュニケーションが得意である必要はありません。

 

口達者でなくても全然OK。むしろ口が巧いより少し言葉足らずの方が良い気がします。専門用語を並べた複雑な説明よりシンプルな言い回しの方が病院スタッフは理解しやすいので信用されやすいです。

 

タイプ2:ワークライフバランスを重視する人

院内SEはワークライフバランスを重視する人にはオススメな職種だと思います。

 

当然、幅広いスキルを身につけることができるので仕事も充実したものになります。ただ、繰り返しになりますが院内SEは『働きやすさ』や『安定』が特徴です。

 

何もなければほとんど定時退社なので、ガッツリ仕事というよりも、空いた時間を趣味や副業等に費やすことができます。

 

仕事だけでなくプライベートも充実させたい人には向いている職種だと思います。

 

タイプ3:どちらかというと控えめな人

病院はITリテラシーが低めです。個人差もありますが、全体的に見れば一般企業のそれと比べると高くありません。

 

そんな環境で院内SEが「ITの事ならなんでも教えてあげるぜ!」という態度で振る舞ってみてください。スタッフはドン引きか、もしくは煙たがって関わりたくないと思うはずです。

 

聞かれたことに対してのみ、シンプルに分かりやすく説明する、でも、あくまで謙虚にというスタンスでいた方が無難です。

 

向いていない性格(2タイプ)

ついでに院内SEに向いていない性格を2つ紹介したいと思います。

 

ITの最先端にいたい人

最先端のITを極めたいと思う人に院内SEは向いていないと言えるでしょう。

 

もちろん個人で習得する分には問題ないですが、病院では活用する機会があまりありません。自分が習得できても周りがついていけない場合がほとんどです。

 

実際に取り入れる場合は、病院のITリテラシーを考慮して、周囲と足並みを揃えて導入・運用をする必要があることを忘れないようにしてくださいね^^;

 

何かを「作る」のが好きな人

繰り返しになりますが病院は『安定して稼働する』ことが目的です。真新しい発明や最新のシステムが必ずしもマッチするとは限りません。

 

なので当然何かを「作る」仕事は少ないと考えて間違いはないと思います。全くないわけではないですが、一から何かを生み出すよりも、既にあるシステムをいかに活用するか?が求められますね。

 

逆に「作る」ことが好きな人は早めにIT企業のSEに転職することをオススメします!

 

おすすめの求人サイト

院内SEの求人をしているおすすめの求人・転職サイトです。結論、どのサイトでも大きな差はありません。無料なのでとりあえず登録しておけばOKです。

 

院内SEに強い求人・転職サイト

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まとめ

最後におさらいです。もう一度ここまでの内容を整理します。

まとめ

1 病院がブラックと言われる理由6

 理由1:人間関係が8割だから
 理由2:技術よりも調整力が求められるから
 理由3:トラブル時やシステム導入時は大変だから
 理由4:仕事の範囲が広いから
 理由5:最新のITスキルが身につきにくいから
 理由6:院内SE以外の仕事もすることがあるから

2 院内SEのメリット3

 メリット1:働きやすい
 メリット2:出向や出張はほとんどない
 メリット3:安定している

3 院内SEに向いている性格3つ

 ・向いている性格(3タイプ)
  タイプ1:コミュニケーションを取れる人(得意である必要なし)
  タイプ2:ワークライフバランスを重視する人
  タイプ3:どちらかというと控えめな人

 ・向いていない性格(2タイプ)
  タイプ4ITの最先端にいたい人
  タイプ5:何かを「作る」のが好きな人

4 おすすめの求人サイト

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いかがでしたか?

 

院内SE歴8年以上の実体験をもとにした記事です。

 

しつこいようですが、院内SEの仕事は特殊です。身につくスキルも求められるものも一般企業とは違います。そして、医師や看護師、他のスタッフと良好な人間関係を保つことがとても重要です!

 

院内SEへの転職を考えている場合はこの記事を思い出してくださいね!

 

この記事が見ている方の参考になれば幸いです^^