上記のようなことでお悩みの方へ!
「医療機関はブラックだよ!」や「院内SEはやめておいた方が良いよ!」といった声を耳にしたことはありませんか?
この記事で紹介する『院内SEはやめとけ?』を読めば、そのような声が挙がる理由を誰でも理解することができます!
僕は前職でIT企業のSEを8年間していましたが、院内SEに転職してからわりとすぐにそういう面はあるなと思いました。(笑)
そもそも求められるものが一般企業とは全く違うと言っても過言ではないと思います。
この記事ではこれから院内SEを目指す人に『事前に知っておいてもらいたい院内SEの実情』をお伝えしたいと思います!
院内SEに興味がある方の参考になればうれしいです☺
管理人のプロフィール
✅ 院内SEとして10年以上勤務(入職後1年半でシステム部門長に就任)
✅ ブログ運営中(院内SEのお役立ち情報や副業・投資に関する情報を発信)
✅ WebライターやFXなど様々な副業にチャレンジ中(初月で約5万円を獲得)
目次
1:「院内SEはやめとけ」と言われる理由6つ
いきなりですが結論です。
「院内SEはやめとけ」と言われる理由を6つ紹介します。
理由1:人間関係が8割だから
ぶっちゃけ院内SEの仕事は人間関係が8割です。
その理由は医療機関にいる医師や看護師、その他多くのスタッフとうまくやっていけるかどうかで仕事の出来が決まるからです。
わかりやすく言えば高いパソコンスキルを身に付けるよりも、良好な人間関係を築ける方が院内SEの仕事は長続きします。
“SE”というだけに「ITのスペシャリスト」をイメージしてる人からすれば意外かもしれませんね。
以前、僕の職場にズバ抜けてパソコンに詳しいスタッフがいて、知識も豊富でデスクワークはほぼ完璧に対応してました。
ですが、他のスタッフとコミュニケーションをうまく取ることができず、最終的には退職してしまいました・・・。
院内SEは技術を身につけるよりも、まずは良好な人間関係を築くことを優先しましょう!
理由2:技術よりも調整力が求められるから
院内SEに求めるのは技術よりも調整力です。
なぜなら新しいシステムや機器を導入するにしても、システム部門単独で進めることは少なく、他部門のスタッフと調整して導入するケースが多いからです。
前述と同じように院内SEを知らない人からすれば、想像するイメージとはギャップがあるかもしれませんね。
導入するシステムや機器の規模が大きければ、委員会などを通して導入する場合もありますし、関係スタッフに周知・教育をしていく必要もあります。
そこには技術力よりも『各スタッフの意見を取り纏めるスキル』や『スタッフの業務に落とし込むスキル』が重要になってきます。
たとえ進める上で反対意見が出た場合としても、落としどころを考えて提案し、納得してもらうよう調整する。
この調整力が院内SEに求められるスキルの中でも非常に重要と言えるでしょう。
理由3:トラブル時やシステム導入時は大変だから
激務というイメージはあまりない院内SE。でも例外もあります。主なケースは下記の2つです。
✅ 院内のシステムにトラブルが発生した場合
✅ 院内のシステムを導入(または入れ換え)をする場合
常に安定稼働をしている必要がある病院内のシステム。もし何かトラブルが起きると、診察や手術などの診療行為に支障をきたします。結果、患者に迷惑をかけてしまう為、病院の信用問題にも関わります。
院内SEはシステムが復旧するまでトラブルの対応に注力する必要があるので、夜間帯まで残って作業する場合も多々あります。
また、新しいシステムを導入する時や別のシステムに入れ換える時も同じです。
例えば十数年ぶりに電子カルテシステムを入れ換えるとします。電子カルテシステムとなると病院内のほぼ全てのスタッフが扱っています。システムの入れ換えだけでなく、当然、説明も必要になります…。
マスタとなる各種データを旧システムから新システムへ移行、入れ換えによる各機能毎の影響範囲の調査、スタッフへの操作説明、必要に応じたPC等の機器の調達など。考えただけでも大変そうですよね…。
この時ばかりは残業もかなり増え、僕の経験上、この時が一番大変でした😲
理由4:仕事の範囲が広いから
院内SEの仕事は多岐に渡ります。仕事の範囲はかなり広いと言えるでしょう。なぜなら病院の中で院内SEは便利屋と位置付けされることが多いからです。
どんな仕事があるのか下記に書き表してみました。
■ 院内SEの主な仕事
✅ PCの調達やトラブルシューティング
✅ ソフトウェア・アプリケーションのインストール(Office等)
✅ プリンタの調達やトラブルシューティング
✅ サーバ機器のメンテナンス
✅ 診療関連の文書作成や資料作成(またはそのサポート)
✅ 病院内のWifiの管理や調整
✅ 電子カルテベンダーとの折衝
などなど
パッと思いつくだけでもこれだけの仕事をやっています。「システム屋なのでシステムの事だけをしていれば大丈夫でしょ」では痛い目に合うかもしれません😲
下記の記事で院内SEについて詳しく解説していますので、興味のある方はどうぞ!
理由5:最新のITスキルが身につきにくいから
最新のITスキルを身に付けたいと考えているなら院内SEはマッチしないかもしれません。
なぜなら病院はITリテラシーが低く、最新のシステム等を導入しても現場で使えない可能が高いからです。
実際に僕も話題のシステムを導入しようとした結果、現場には受け入れてもらえず、見送りになったことが多々あります。
個人的に学習して身につけることは出来ても、病院に浸透させることは難しいというわけです。
理由6:院内SE以外の仕事もすることがあるから
院内SEを事務系の部署に配属させている病院は多いです。
特に多いのは総務部。基本的に広報や対外的な折衝など担当する部署ですが、院内SEも病院内のシステム管理をしつつ、兼務で総務の仕事をサポートする。この体制で運営している病院も少なくありません。
2:院内SEのメリット3つ
では病院で働くメリットはないのでしょうか?院内SEとして8年以上働いている経験をもとに紹介したいと思います!
メリット1:働きやすい
院内SEはとにかく『働きやすい』職種です。
僕は前職でIT企業のSEとして働いていましたが、ぶっちゃけ全然違います。同じ職種だとは思えないくらいです。
常に納期があり、作成したプログラムやソフトウェアを顧客に納品することに追われる企業SE。それに対して院内SEは、病院内のシステムを『安定して稼働させること』が目的です。つまり、問題がなければ残業したりする必要もない、ということですね。
メリット2:出向や出張はほとんどない
病院にもよりますが、院内SEは出向や出張はほとんどありません。
なぜなら自分の病院内のシステム稼働が日々の業務なので、他所の病院に行く必要は基本的にないからです。
出張についてもシステムの展示会やスキルの勉強会などが年に1回あるかないかです。(もちろん希望を出せば行く機会は増えます)
スーツケースに荷物を詰めたり、移動に際に必要な煩わしい準備も必要ありません。
メリット3:安定している
院内SEの仕事は『安定している』ことも魅力の1つです。
「業績が悪く給料が下げられた」
「不景気に伴いボーナスがカットされた」
なんてことも病院で働いている以上はほぼありません。怪我や病気をすれば当然みんな病院に行きますし、まぁ10年後は分かりませんが、仕事がなくなることは早々にはないかなと。
院内SEのメリットは下記の記事で詳しく解説しています。興味がある場合はどうぞ!
3:院内SEに向いている性格3つと向いていない性格2つ
次に病院で働くのに向いている性格を紹介します。全部で3つです。
向いている性格(3タイプ)
向いている性格3つです。僕は院内SEとして働きながら多くの先輩・後輩を見てきたので、独断と偏見ではありますが語らせてもらいます☺
タイプ1:コミュニケーションを取れる人
コミュニケーションを取れる人は院内SEに向いていると言っていいでしょう。
なぜなら前述の通り、病院の仕事は人間関係が大きな割合を占めるからです。
ただ、勘違いしないで欲しいのは、決してコミュニケーションが得意である必要はありません。
口達者でなくても全然OK。むしろ口が巧いより少し言葉足らずの方が良い気がします。専門用語を並べた複雑な説明よりシンプルな言い回しの方が病院スタッフは理解しやすいので信用されやすいです。
タイプ2:ワークライフバランスを重視する人
院内SEはワークライフバランスを重視する人にはオススメな職種だと思います。
当然、幅広いスキルを身につけることができるので仕事も充実したものになります。ただ、繰り返しになりますが院内SEは『働きやすさ』や『安定』が特徴です。
何もなければほとんど定時退社なので、ガッツリ仕事というよりも、空いた時間を趣味や副業等に費やすことができます。
仕事だけでなくプライベートも充実させたい人には向いている職種だと思います。
タイプ3:どちらかというと控えめな人
病院はITリテラシーが低めです。個人差もありますが、全体的に見れば一般企業のそれと比べると高くありません。
そんな環境で院内SEが「ITの事ならなんでも教えてあげるぜ!」という態度で振る舞ってみてください。スタッフはドン引きか、もしくは煙たがって関わりたくないと思うはずです。
聞かれたことに対してのみ、シンプルに分かりやすく説明する、でも、あくまで謙虚にというスタンスでいた方が無難です。
向いていない性格(2タイプ)
ついでに院内SEに向いていない性格を2つ紹介したいと思います。
ITの最先端にいたい人
最先端のITを極めたいと思う人に院内SEは向いていないと言えるでしょう。
もちろん個人で習得する分には問題ないですが、病院では活用する機会があまりありません。自分が習得できても周りがついていけない場合がほとんどです。
実際に取り入れる場合は、病院のITリテラシーを考慮して、周囲と足並みを揃えて導入・運用をする必要があることを忘れないようにしてくださいね^^;
何かを「作る」のが好きな人
繰り返しになりますが病院は『安定して稼働する』ことが目的です。真新しい発明や最新のシステムが必ずしもマッチするとは限りません。
なので当然何かを「作る」仕事は少ないと考えて間違いはないと思います。全くないわけではないですが、一から何かを生み出すよりも、既にあるシステムをいかに活用するか?が求められますね。
逆に「作る」ことが好きな人は早めにIT企業のSEに転職することをオススメします!
4:まとめ
ここまで『院内SEはやめとけ?』について解説してきました。
最後におさらいしておきましょう!
✔ 人間関係が8割だから
✔ 技術よりも調整力が求められるから
✔ トラブル時やシステム導入時は大変だから
✔ 仕事の範囲が広いから
✔ 最新のITスキルが身につきにくいから
✔ 院内SE以外の仕事もすることがあるから
いかがでしたか?
院内SE歴8年以上の実体験をもとにした記事です。
しつこいようですが、院内SEの仕事は特殊です。
身につくスキルも求められるものも一般企業とは違います。
そして、医師や看護師、他のスタッフと良好な人間関係を保つことがとても重要です!
「院内SEはやめとけ」と言われた時はこの記事を思い出してくださいね!
この記事が見ている方の参考になれば幸いです^^